普段の生活の中で あんまり気にしていなかったのだけど よくよく考えてみるとスゴイと思うデザインや設計がある。人に言うことを聞かせたり思い通りに動かす事は難しいけれど、無意識にストレスなく行動を促すデザインがある。僕はデザインの専門家でもないので詳しいことは判らないけれど、気になったデザインを紹介する。
先日に街を歩いている時に、曲がり角での事故率を減らす設計に気が付いた。
以下の画像の場所は、階段を降りたところのすぐ左にトンネルがある。車は多くないが自転車が走っていることが多い。(黒塗りは僕の加工)
階段側から見ると、トンネルからの自転車や自動車の接近に気づきにくいことが判る。
この状況で事故率を下げるにはどうしたらいいか?よくありがちなのは地面や立て看板で「曲がり角注意!」とか「一時停止!」などと記載することだ。しかしこれは個人的にはナンセンスだと思っている。景観が悪くなるし、そもそも読まれないっていうか読めるくらいのスピードならまだ安全だし、子どもは文字が読めなかったりもする。
そういったことのないように行われている事故率低減のデザインがこちら。
階段から降りてくる歩行者への障害物をひとつ置いた。たったそれだけ。なんてことない普通のデザインなんだけど、歩行者は必ずトンネルから離れた右側から場所から階段を終える事となる。そのため、出会いがしらの接触率が大幅に下がる。たった1メートルの猶予でブレーキなどの回避行動が行えるからだ。
ちなみに反対側の階段ではトンネルがすぐ横ではなく少し進んだ場所にあるため、同じような障害物の設置では効果が薄い。そのため植え込みのスペースを作ることで これまた1メートルほどの猶予を与えている。こういった業界では当たり前なのかもしれないが、設計者おそるべし・・・。