やっぱり仕事してるとミスが起こるじゃないですか。で、組織に属していたら大抵は始末書を書くわけですよ。まずミスの事象と対処状況を書いて、それによる損害を書いて、ミスの発生要因、そして再発防止策・・・なんてのを書くわけです。
この再発防止策について。何かしら根本的な対処ができない場合「ダブルチェックを徹底する」が結構、お決まりのパターンだったりするわけです。でもこれはまだいい。酷いときは「ダブルチェックが徹底されていなかったため、それをチェックする体制を取る」というパターンがあるわけです。何度も何度も確認する!という奴です。
いやこれ、意味あるのか?w
・・・などと草を生やしてみたけれど、意味がないとも言い切れるか?
ダブルチェックを更にチェックするシミュレートがされていれば、本当に意味があるかどうかを見極めることができて、周りを説得することもできる。
そこで、簡単なシミュレートをしてみる。
・1回のチェックでミスを10%減らすことができるとする。
すると以下のようなグラフになる。
うーん・・・既にダブルチェックのあたりから、ほとんど意味がないようなミス率に見えてくる。
しかし、これだけで判断するのは不十分だ。コストの観点が抜けている。コストの観点が抜けている上司に当たってしまうと「チェックするだけミスが減るなら何度も何度もチェックしろー!」という、一見正しそうなことを言われてしまう事がある。なのでコストの観点を入れる。判りやすいコストの例として以下の状況とする。
・チェックはバイトが1時間1,000円で行ってくれる
・全部で100万円の商品だが、ミス率の分だけ売り上げが下がる。
そうすると以下のグラフができあがる。
ちょっと雑な図だけど・・・要するに3回チェックする時が99万円を得られる一番儲けられるパターンだと判る。だから3回チェックすることに意味はある・・・といえるし、それ以降は価値がない、と言える。そしてこれが10億円の案件であれば、10回くらいチェックしてもお釣りがくる。
もちろんこれは例示なので、こんなに綺麗に確率と数字が出るわけがない。それにアプローチの方法はミス率を下げるだとか、他にも色々ある。
だけどこういう考え方を示して上司を説得することで、周りの無駄な仕事が減ったりする・・・かもしれない。
ちなみに僕は書類のABチェックを自分で行うのが大嫌いだ。そういうのは全て電子回路がやればいいと思っている。そもそも人の目でABチェックをしたかどうかは判断が難しい。なので、僕は、まぁ、その、やったふりをしてることも、あるかも、しれない。
※なお「人の命に価値なんてつけられない!だから何度もチェックしろ!」というパターンもあるけれど、それについては今度の機会に書く。